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ほんとにお薦め
今さらながらのレビューなのだが…。これまでのレビューを読んで、おもしろそうなので買ってみた。本が到着してから、寝る間も惜しんで2日で読み終えた。とにかく、引き込まれる!! 文章も読みやすい! ひとりの記者の心の内面とともに、桶川ストーカー殺人事件の裏側がとことん明らかにされている。とても、著書の世界に入りこむことができた。ノンフィクション、事件ものが好きな人、ぜひ読んでみてください。
社会問題系ノンフィクションの金字塔
ノンフィクション系の本で、同じ本を二度も読破したのは本書が最初で最後である。それ程、本書は質的に素晴らしい。桶川ストーカー事件は、既に誰もがご存知なので詳細は割愛させてもらいます。著者は、自称「三流週刊誌記者」。週刊誌、と聞いただけで何か低俗な、そして扇動的なイメージがつきまとう。信憑性にも欠ける。負のイメージばかりで本人もそれを自覚している。しかし、著者は徐々に事件ににのめり込み、身内の真実を突き止めるかの如く正義感に燃える。おそらく、私が共感できたのは上記の自分はあくまで三流記者だという前置きをした上で、燃えていたのでそこに偽善等をあまり感じられなかったのが大きいかったのだろう。
こういう類の本は、前半事件の経過を扱い、後半著者の考察を持っていくパターンが多いが大抵後半は、内容的にダレル傾向があるが、本書は終始著者VS犯人→警察 という図式が展開され臨場感あるやり取りが展開されるので、ダレル事が全く無い。私は、良い意味で3流記者の性質が生かされていたと思う。つまり、記者クラブ属のエリートなら、著者のような機動力を発揮したスリリングな、追跡は不可能だったろうし、時には風俗店やヤクザ絡みの危険な綱渡りも不可能だったろう。また、ミスターMと称する情報提供仲間の存在や、同僚(待ち伏せのプロ、追跡のプロ、運転のプロ等)との連携プレーも無かったろう。それらが、良い意味で3流の泥臭さを展開している。若干、自分の文体に酔いしれている節もあるが、駅前のハードな聞き込み、ビルでの出待ち等、下手な推理小説より優れているし、これが全てノンフィクションというのだから驚嘆だ。
バトンは受け取った。今度はこっちが渡す番だ。
この本には、警察の腐敗具合が具体的に書いてある。
この本には、警察を良く見せるためのマスコミの使い方が書いてある。
この本には、この世にある「絶対に触れてはいけないもの」が書いてある。
「詩織は小松と警察に殺されたんです」
主犯格と言われている小松は死んだ。
だが、警察はまだ死んじゃいない。
トカゲの尻尾切りじゃ上尾署の体質は変わりはしない。
否、体質を変えないための尻尾切りシステムか。